「独学で毎日勉強してるけれど、600点を越えられない。。。」
「いろいろ参考書買ったけど、もう何年もTOEICスコアが伸び悩んでいる。。。」
「英語力が伸びてる実感がない。本当にこの勉強方法でいいのかな。。。」
こんな悩みや不安がいろいろあると思います。
この記事ではこのような悩みや不安に応えるために独学で伸び悩む3パターンについてお話しさせていただきます。
それではいってみましょう。
TOEIC独学で伸び悩む3パターン
独学で伸び悩む3パターンは大きく以下3つです。
- 英文法に穴がある状態で問題演習を繰り返している
- 音声知覚ができていないのに、聞き流しばかり行なっている
- TOEIC特有の表現や設問パターンを理解できていない
ではそれぞれについて解説していきます。
パターン1:英文法に穴がある状態で問題演習を繰り返している
TOEIC600点に達していない人は英文法が理解できていない場合が多いです。
Part5や6の問題を解く際、根拠を持って選択肢を選ぶことができているでしょうか。
英文法の基礎ができていないと、600点を超えるために落としてはいけない問題を取りこぼすことになるので
中々得点が伸びていきません。
また、このレベルで聞き流したり、シャドーイングなどの勉強をしてもほとんど効果がありません。
例えば、多くの方は自転車に乗ったことがありますよね?
みなさんは最初からスピードを出して漕ぐ練習をやっていたでしょうか?
最初は誰しもがまず自転車に乗ってバランスを掴むことに苦労したでしょう
自転車に乗る感覚を掴むためにコマ付きから初めた人もいらっしゃると思います。
それから両方のブレーキを握ったり、離したりしてブレーキを覚えて、
バランスが取れるようになったら漕ぐ練習をしてと
段階を踏まなければできるようにはなりません。
TOEICについてもこれと同じことが言えます。
英文法に穴がある状態で問題演習を繰り返しても読むこと、聞くこと自体、理解が難しい or 時間がかかってしまう。
また、英文法の知識がそのまま問われるPart5や6の問題の正答率は言うまでもなく、
ここに時間を取られるからPart7の長文リーディングで十分な時間を取れず、得点が伸びないということに陥ってしまうのです。
パターン2:音声知覚ができていないのに、聞き流しばかり行なっている
リスニング力を上げようと思って、通勤時間にとりあえず洋楽を聞いてみたり、TOEICの問題を聞き流している人は多いのではないでしょうか。
私も学生時代、先生に「リスニングが苦手なのでどうすればいいですか?」と聞いて、「洋楽を聞くのがいいよ」と教えてもらい、
その言葉を信じてよく洋楽を聞いていました。
TOEICの勉強を始めた時も、耳を慣らそうと思い、問題集に付属している音源を聴くことはやっていたんです。
しかし、成果にはほとんど結びついていきませんでした。
それは日本語の音声体系のまま聞いてしまっているからです。
「英語と日本語の発音が異なる」このことは、皆さんもご存知だと思います。
しかし、その違いが具体的にどこにあるのかを、学んだことがある人は少ないのではないでしょうか。
なぜなら学校ではほとんど習うことがなかったからです。
英語と日本語の音声がどのように異なっているのかを知り、気づくこと、
また英語特有のリズムやイントネーション、音の連結(リンキング)や音の脱落(リダクション)といった音声現象を学ぶことによって、
今まで気づけなかった英語の音声をより明確に捉えられるようになります。
このような音声体系の違いを理解せずに英語の音声をただ大量に聞いたり、音読することと、
違いを理解した上で行うことでは、得られる効果に明確な違いが生まれてきます。
多くの人が文法や単語の知識の向上に力を注ぐ一方で、音声現象に関する学習が不足しがちです。
パターン3:TOEIC特有の表現や設問パターンを理解できていない
毎回同じ出題内容であるTOEICでは特有の表現や設問パターンを理解せずに学習を続けると膨大な時間がかかります。
私自身、一応大学受験を突破してきた自信があったので、実際TOEICもやればすぐできると思っていましたが、
やみくもに学習を続けて結局600点前後を2年間ウロウロしてしまいました。
当時学習をしていたメインの参考書は以下になります。
総合対策:「TOEICテスト620点攻略本」
文法対策:「大学受験スーパーゼミ 全解説 頻出英文法・語法問題 1000」
単語対策:「DUO3.0」「キクタン」
リスニンング対策:「みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング」
リーデイング対策:「TOEIC TESTレベル別問題集700点突破 リーディング」
実践演習:「TOEIC 非公式問題集 至高の400問」
この他にも当時は色々な参考書を試しながら、
「これは自分に合わず続けられなかったな」とか、「もうやる気が出ない」と途中で中断してしまうことを繰り返していました。
これら参考書の共通点はTOEICの設問パターンや解法パターンが体系化されている参考書ではないということです。
さらに言えば、文法や単語対策については、大学受験で使用していたものであり、TOEICに特化したものではありませんでした。
ではなぜ、TOEICの設問パターンや解法パターンが体系化された参考書が有効なのか。
それはTOEIC L&Rの試験は以下の能力が求められるからです。
・高速で大量の問題を処理すること
・瞬時に全体像を把握し、伝えたいことを理解すること
この能力を直接伸ばすことができるのが、設問パターンや解法パターンに焦点を当てたトレーニングなのです。
このトレーニングを行わず、やみくもな学習を繰り返していては私のように膨大な時間をかけても、中々TOEICスコアが伸びずに挫折を繰り返してしまいます。
今思うとこれに早く気づき、設問や解法パターンが体系化されている問題集をやっていればよかったと強く後悔しています。
伸び悩んだときに試して欲しいこと
英文法は「でる1000」1冊をやり切る
上でTOEICにおいて英文法を身につけることの重要性については説明しました。
英文法はリーディングおよびリスニングパートの双方で内容を理解し、正答率を上げ、高得点を獲得する上で欠かせない要素です。
正確な文法知識を持つことで、文章や音声の意味を正しく理解し、誤解や曖昧さを回避することができます。
例えば次のような問題を解いてみてください。
The company implemented a new policy to enhance communication among employees, and all staff members are encouraged to share ____________ feedback.
a) her b) his c) its d) their
文章の文構造を5秒以内に把握し、10秒以内に解答を選ぶことができたでしょうか。
これができたあなたは英文法の基礎知識は備わってきていると思います。
上の文章が能動態と受動態の2文章でできているとわからなかった方は
英文法の基礎から復習したほうが良いかもしれません。
文構造は把握できたけど選択肢に迷った方は
Part5の設問パターン別演習を繰り返して、TOEIC特有の文法問題の解法パターンを学ぶと良いと思います。
高得点を目指すためには、このレベルの文構造を返り読みせず瞬時に把握し、
意味をイメージできるかつ理由をつけて正解を選ぶことができるような力を身につける必要があります。
自転車に例えると一人で足で蹴ってサドルに乗ることができ、バランスをとりながら漕ぐことができる。
つまり、これでようやく公道を走れるようになるレベルです。
このトレーニングができるのが「でる1000」という参考書です。
この参考書については以下の記事で詳しく解説しています。
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TOEIC600点取得は問題集1冊だけで可能!英文法に集中する勉強法
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この参考書1冊をやり切り、英文法をしっかりと身につけてTOEIC得点アップに繋げていきましょう。

発音や音声変化を意識してトレーニングする
TOEICスコアが伸び悩むと、多くの人は語彙や文法をもっと覚えようと単語帳や参考書をひたすら読んだり、
リーディング力を向上させようと問題演習を行いますが、
実は発音や音声変化に注目したトレーニングをやっている方は少ないのではないでしょうか。
リスニングパートでは、発音や音声変化に慣れていないことが原因で聞き取れない場合が多くあります。
英語には、音が繋がったり、消えたり、弱くなったりする音声変化が頻繁に起こります。
たとえば、「I'll read it again」はカタカナ読みすると「リード イット アゲイン」ですが
「リーディタゲン (rea-di-ta-gain)」のように発音されることがあり、
これをひとつの単語のように聞き取ってしまうと、英文を正確に理解することが難しくなります。
音声変化を意識したトレーニングをすることで、リスニング力を効率よく伸ばすことができます。
発音や音声変化を取り入れたトレーニングを行うと、ネイティブらしい話し方への理解が深まり、単語単位でなくフレーズ単位での聞き取りができるようになってきます。
周りでリスニング力だけが異様に高い洋楽好きがいたりしませんか?
洋楽が好きで歌詞を覚えようとする人は、このトレーニングを無意識に行っているのでリスニング力が高い人が多いです。
TOEICでは特に、Part 3やPart 4のような会話や説明の内容を聞き取る力が伸びてきます。
発音や音声変化を意識するためには、まずは基本的な発音記号について学びましょう。
単語集や参考書で発音記号を見て音がわかるようにできたらベストです。
ある程度発音の知識が身についたら、音声変化について学んでいきましょう。
音声を聞いて書き取ること(ディクテーション)や聞いた音声を追いかけて発声する(シャドーイング)練習を行う中で、
音が繋がったり、消えたり、弱くなったりする部分を意識的に聞くようにします。
また実際の音声と同じように発音することで、音声変化を体で覚えることができます。
TOEICスコアが伸び悩んだ際には、発音や音声変化に焦点を当てたトレーニングを取り入れることで、新たな突破口が開けるかもしれません。

TOEIC特有の表現や設問パターンについて理解する
TOEICには独自の表現や設問パターンがあり、これらを理解することで正答率が上がり、処理スピードも向上します。
以下に、TOEIC特有の表現や設問パターンについて解説します。
リスニングセクション: 『よく問われる設問文を覚えてしまうと早い!』
・Part2
設問パターンとしてはWh疑問文、Yes/No疑問文、提案/申し出/依頼があります。
また、Part1&2の選択肢には音声トラップという設問と似た音の単語を入れて間違った正解を選ばせようとします。
・Part3&4
Part3やPart4では日常会話やビジネスシーンでの対話が出ます。
特に、電話での会話や面接、会議などがよく出題されます。
設問の多くは特定の情報を抽出する能力が重視されます。
例えば、日程や場所、依頼内容や提案などの具体的な情報を聞き取る必要があります。
設問としては「Where most likely are the speakers?」と場所を問われたり、
「What does the woman ask for?」と依頼内容を問われたり、
決まり文句のような設問文が出るので、これらをほぼ読まなくても一瞬でわかるようにします。
リーディングセクション:『Part5&6は設問タイプ、Part7は定型文書の流れに慣れよう!』
・Part5&6
まず、Part5と6の英文法が問われるセクションでは8つに大別される設問パターンで構成されています。
これらのパターンを適切に対処するトレーニングを積むことで正答率と処理スピードが格段に上がります。
詳細は次のリンクを参照してください。→ 文法問題パート5&6を攻略するための勉強法
・Part7
長文リーディングセクションのPart7では、ビジネス文書や広告、メールなどの文書が出題されます。
文書の主旨や詳細を理解し、情報を抽出する能力が試されます。
出題される文書にもパターンがあります。
例えば以下のようなイベント告知の文書では4つの意味段落で構成されることが多く、ストーリー展開を容易に予想できます。
「How can the participants register?」などの設問ヒントは4段落目にあると予想が簡単にできるでしょう。
TOEIC特有の表現や設問パターンを理解することで、ミスを防ぎ、処理スピードが向上します。故に他の問題に対する余裕ができ、高得点を目指すことができるようになります。

第三者にフィードバックをもらう
TOEIC学習において第三者からフィードバックを得ることは、非常に重要です。
なぜなら、自己評価だけでは気づかない誤りや改善点を指摘してもらうことで、自己学習の効果を高めることができるからです。
第三者からのフィードバックは、自分の強みや弱みを客観的に把握するための貴重な手段です。
他人の視点から見た自分の英語力や解答方法を知ることで、自分の課題を明確にし、効果的な学習計画を立てることができます。
また、第三者の視点を通じて、自分が気付かなかった間違いや勘違いを指摘してもらうことで、より正確な理解を深めることができます。
例えば先ほどのような、英文法の問題を出してもらって自分がどんな部分がわかっていなかったか指摘してもらうことは有効な手段です。
基礎的な英文法からやり直すべきなのかパターン演習が足りていないのかがすぐわかります。
また、音声知覚ができるようになるために発音トレーニングや音読を聞いてもらうことも非常に有効です。
第三者からのフィードバックを得る方法はいくつかあります。
例えば、英語教師やTOEIC対策講座の講師に問題を出してもらったり、
自分がやるべきトレーニンングを客観的に判断してもらうことや友人や同僚に自分の解答をチェックしてもらうことなどが挙げられます。
また、オンラインの英語学習コミュニティやフォーラムを利用して、他の学習者からのフィードバックを得ることも可能です。
さらに、第三者からのフィードバックは、自信を持って試験に臨むための重要な要素でもあります。
自分の英語力や解答方法を他人に見てもらうことで、自信が持てる部分や改善すべき点を確認することができます。
その結果、試験当日に不安を感じずに自分の力を発揮することができるでしょう。
総括すると、TOEIC学習において第三者からのフィードバックを得ることは、
自己評価だけでは不十分な部分を把握し、より効果的な学習を行うための重要な手段です。
自分の英語力を客観的に評価し、改善点を見つけるために、積極的に第三者の意見を取り入れていきましょう。

伸び悩んだ時にやってはいけないこと
公式問題集や模試ばかり解く
TOEICのスコアが伸び悩んでいるとき、模擬試験をたくさん解いて試験になれることがが効果的だと思いがちです。
しかし、これは必ずしも正しい方法だとは言えないです。
実際、模試ばかり解くことにはいくつかのデメリットが存在します。
まず、模試は実力を確認するためのものであり、スキルを向上させるためのものではありません。
模試を解くことで、自分の現在のスコアや弱点を把握することはできますが、それだけでは具体的なスキルアップには繋がりません。
スコアが伸び悩んでいる時期には、基礎力の見直しや弱点の強化が必要です。
次に、模試ばかり解くと間違えた問題に対する復習量が多くなります。
全パートの問題を復習していかなければならず、復習量の多さに挫折してしまいがちです。
そしてまた、不安から新しい模試を解いては思うような結果が出ずを繰り返していきます。
これらの理由からTOEICスコアが伸び悩んだ時には模試ばかり解くのではなく、パート別の対策を重視した学習法にシフトするようにしましょう。
自分の苦手ポイントを集中的に学習することが、最も効率的にスコアを上げることができます。
単語学習を読むだけで終わらせる
TOEICスコアが伸び悩んだ時、単語力が原因だと思い、単語学習に力を入れる方は多いと思います。
しかし単語学習をする際、英単語を見て横の和訳を読んで、理解している気になっている方が大半ではないでしょうか。
これだけでは実は記憶には定着しづらいのです。
海外の研究では人は思いだす時に記憶が定着することがわかっています。
これを学習に取り入れた方法が「アクティブ・リコール」と呼ばれています。
アクティブ・リコールとは要するに単語の意味を単に読んだり、聞き流したりするのではなく、テスト形式で答えてみたり、実際にその単語を使って例文を作ってみたりと
覚えたものを記憶から引き出す作業を繰り返す学習方法です。
こうすることで見るだけでは短期記憶として失われてしまっていたものが、重要な知識として長期記憶に変換されていきます。
単語が覚えられていないと感じた時こそ、ただたくさん読んで覚えるのではなく、テスト形式にしたり、その単語を使った表現を作るトレーニングを取り入れるようにしてください。
人に説明するといったことも有効になります。
やみくもにいろんな教材を試す
英語力は一朝一夕には身につきません。
継続して何回も同じことに触れることによって身についていきます。
しかし、勉強が伸び悩んだ時は焦って違う方法を試したくなるものです。
伸び悩みの原因が教材が合っていないせいだと思いたくなる気持ちもわかります。
けれども英語を身につけるためには反復学習が鉄則、新しいものばかり取り入れていても、学んだことが身に付かなければ意味がないのです。
上記で離したように実際私も600点前後を2年間ウロウロしていた時は色んな参考書に手を出してずっと伸び悩んでいました。
伸び悩んだ時こそ、もう一度今までやってきた問題集の復習を取り入れていきましょう。
自分が間違えた問題を繰り返し解いて、正解できるようになることがスコアアップまでの近道です。
まとめ
TOEIC独学で伸び悩む3パターンは大きく以下3つでした。
- 英文法に穴がある状態で問題演習を繰り返している
- 音声知覚ができていないのに、聞き流しばかり行なっている
- TOEIC特有の表現や設問パターンを理解できていない
伸び悩みを感じた時は英文法に立ち返ることやTOEIC設問パターンや特有の表現をあいさつレベルに言えるようして打開していきましょう。
また、第三者にフィードバックをもらうことは自分のわかっていない部分、気づいていない改善点を効率的に見つけるためには非常に有効です。
積極的に取り入れていきましょう。
それではまた、Bye for now.